週刊 サイエンスジャーナル 2015.8.16号

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ダークマターの正体は中間子か?新理論で南部・湯川粒子と酷似するSIMP粒子

 宇宙の80%を占める存在、ダークマターの正体は謎である。

 ダークマターの正体については、ブラックホールや惑星などの天体説、ニュートリノ、ニュートラリーノ、アキシオン、ミラーマター、グラビティーノなど様々な粒子説があげられている。

 今回、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙機構(Kavli IPMU)の研究チームが新しい説を提唱した。それはSIMPという粒子。

 これまで、ダークマター同士は互いをすり抜け反応しないと考えられていたが、SIMP粒子は、パイ中間子が相互作用するのと同種の強い相互作用をする。

 パイ中間子といえば核子を相互につなぎ原子核を安定化する引力(強い相互作用)を媒介する、ノーベル賞受賞者湯川秀樹氏が、預言した中間子だ。新理論でコンピューターシュミレーションすると、銀河のダークマター分布の観測値とピッタリと一致した。

 そして、パイ中間子の性質は2008年ノーベル物理学賞受賞者の南部陽一郎博士が1960年に提唱した「自発的対称性の破れ」という考え方で正確に記述されている。今回の新理論は南部理論に基づく湯川粒子の性質が、ダークマターとしてふさわしいことを指摘したものである。

 これまで人類は、物質をつくる原子・分子を発見してきた。さらに原子は、クオークとレプトンが組み合わさってできていることがわかっている。クオークとレプトンはいろいろな組み合わせで、様々な中間子をつくることも解明された。湯川先生の中間子は、強い力で陽子や中性子を結びつけ、原子を形成するために必要な粒子だ。

 宇宙をしっかりと結びつける新しい中間子として、ダークマターが存在してもおかしくはない。世界は様々な物質でできている。しかし、宇宙の物質の90%を占める水素は、地球の大気中にわずか0.00005%(0.5ppm)しかない。宇宙の80%存在するダークマターの正体は、地球上ではほとんど存在しない、未知の中間子(SIMP)なのかもしれない。非常に興味深い成果だ。
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2015-08-18(Tue)
 

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