週刊 サイエンスジャーナル 2015.8.9号

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過度のカロリー摂取はアルツハイマー病を促進、過度のカロリー制限も促進か?

 オートファジーとは、細胞が持つ自己貪食(自食)の機能。マクロオートファジーでは小胞体由来とも考えられる細胞内の2重膜構造が、ミトコンドリアなどの細胞内小器官、細胞内異常タンパク、異物などを取り込んで、消化酵素を含むリソソームと結合して消化する。

 アルツハイマー病は、細胞の内外に異常タンパク質が蓄積することが病理学的な特徴で、アルツハイマー病では、細胞外にベータアミロイドと呼ばれる異常タンパク質が沈着する老人斑と、細胞内にタウタンパク質が凝集する神経原線維変化の2つが同時に起こる。

 アルツハイマー病では、オートファジーが病態を抑制するのかそれとも進行させるのか、という特異的な問題点があった。オートファジーは細胞内の異常タンパク質を除去するシステムであることから、病態を抑制すると思われてきた。実際、変性疾患の一つであるポリグルタミン病のモデルマウスでは誘導性オートファジーが症状を改善するとの報告がある。

 逆に、アルツハイマー病においては、オートファジー系の膜はベータアミロイド産生の場であり、オートファジーを活性化すると細胞外アミロイドが増加すること、アルツハイマー病モデルマウスにおいてオートファジーに必須の遺伝子Atg7を欠損させると細胞外ベータアミロイドが減少するという結果が報告されていた。これらの研究結果は、オートファジーがアルツハイマー病態を進行させることを示唆していた。

 今回、東京医科歯科大学の研究グループによって、長らく謎であった脳神経細胞での誘導性オートファジーの存在を直接的に証明した。アルツハイマー病における飢餓状態は病態に悪影響を与える可能性がわかった。  その際に、脳内の重要部位において細胞内ベータアミロイドが増加することがわかった。神経細胞の内部に生じるアミロイド沈着と神経細胞死の関連をはじめて示した。これらの成果はアルツハイマー病の病態解明と新規治療法開発への応用が期待できる。

 過去の研究では、過剰なカロリー摂取はアルツハイマー病のリスク因子になる可能性が示されていた。今回、アルツハイマー病の過度のカロリー制限も有害であるということは驚くべき結果である。
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2015-08-17(Mon)
 

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